小児科

小児科

小児科子どもの病気の診断、治療を行います。子どもは症状を訴えるのが苦手です。子どもが病気の時に心配になる親の気持ちもよくわかります。親とのコミュニケーションを大切に、子どもの訴えをよく聞き、病状を正しく把握するよう努めております。また、診察結果やご家庭での注意点をわかりやすくご説明させていただきます。

  • 予防接種のスケジュールの相談もお受けしています。
  • 乳幼児健診も受け付けています。ご予約はお電話でお願いいたします。
  • 血液型判定も実施しております。

小児科で扱う主な病気

かぜ

鼻やのどの粘膜に炎症を起こした状態の総称で、ほとんどがウイルスにより起こります。かぜを起こすウイルスは200種類以上あるといわれています。鼻水、せき、のどの痛みにくわえ、発熱やだるさといった全身の症状がでることもあります。
ウイルスに対する特効薬はなく、たんを切る薬などの対症療法を症状に合わせて行い、水分補給をして安静にすれば、ほとんど自然に治ります。

気管支炎

のどの奥の気道(気管〜気管支)に炎症が起きた状態です。湿った胸の奥の方から出るような強い咳が出ます。原因はほとんどの場合、ウイルス感染ですが、マイコプラズマや細菌などが原因となることがあります。
発熱やせきが長く続く場合は、胸のレントゲンや血液検査などを行い診断します。治療には、病原体に応じて抗生物質やせき止めなどの薬を使用しますが、重症の場合は入院治療が必要になることもあります。

喉頭炎(クループ)

のどの奥の喉頭が腫れて気道が狭くなり、呼吸が苦しくなる病気です。犬のケンケンする鳴き声のような特有の咳が出るようになります。多くの場合数日で治りますが、悪化すると進行が速く、医療機関を受診し、吸入やステロイドなどの治療を受ける必要があります。

中耳炎・副鼻腔炎

かぜで鼻に入った細菌やウイルスの炎症が、鼓膜の奥や鼻腔のまわりの空洞に及んで起こります。耳痛・高熱・耳だれ・鼻水・鼻づまりなどを起こします。
小児の場合は構造上、これらを合併しやすい傾向にあります。そのため、鼻水などの症状がある場合は、耳や鼻の診察をし、抗生物質や鼻の薬を使用して治療します。
また、鼓膜の切開や副鼻腔の洗浄など、耳鼻科での処置が必要になることもあります。

気管支喘息

ダニ、ハウスダスト、ペットの毛、花粉、カビなどに対してアレルギー反応を持っている場合、気道が慢性的に刺激されて炎症を起こし、粘膜がむくみ、空気の通り道が狭くなるため、息を吐く時にヒューヒュー、ゼーゼーします。
気管支を広げる吸入薬などで治療しますが、予防がとても重要で、抗ロイコトリエン薬(オノン・キプレス・シングレアなど)の内服やステロイドの吸入などを行います。また、部屋の掃除や布団の管理などに気をつけることも重要です。

急性胃腸炎

胃や腸にウイルスや細菌が侵入し、炎症を起こして発症します。発熱や嘔吐、下痢、腹痛などの症状が起こります。特にロタウイルスやノロウイルスによるものは症状が激しく、ロタウイルスの場合は、便が白色に変色し、酸っぱいような臭いを伴うことが特徴です。
この間、食事はとれなくても水分補給をして脱水状態にならないようにすることが重要です。水分としてはイオン飲料などが理想的ですが、少量ずつこまめに与えるようにしましょう。ロタウイルスに関しては、乳児早期までにワクチンを受けることができます。

インフルエンザ

インフルエンザウイルス(A型・B型)による冬季に流行する感染症です。
感染してから平均2日後に高熱を伴う全身症状が急激に起こり、少し遅れてせき、のどの痛み、鼻水などの気道症状が出現します。肺炎を合併することもありますが、最も重症な合併症は脳症で、意識障害やけいれん、異常行動などを起こします。
従来の検査は症状が進んでからないと判定できませんでしたが、当院では感染初期でも診断可能な検査機器を導入しています。
抗ウイルス薬で治療しますが、予防接種や手洗い・うがい・マスクによる予防が重要です。

突発性発疹

赤ちゃんが生まれて最初に熱を出す病気として知られています。生後6カ月から2歳前にかかることが多いです。38度以上の高熱以外にはあまり症状がなく、熱が3〜5日続いた後、自然に解熱していきます。熱が下がるとおなかや背中、顔などに発疹が出るウイルス感染症です。
不機嫌になったり、便がゆるくなったりしますが、1〜4日くらいで発疹も消えて通常かゆみはありません。通常治療は必要なく、自然に治ります。

溶連菌感染症

溶血性連鎖球菌に感染する起こる感染症です。高熱とのどの痛みで発症します。のどは真っ赤に腫れ、舌の表面がイチゴのようにブツブツとなるなどの症状が出ます。体にかゆみを伴う小さな発疹が出ることもあります。治療は通常抗生物質を10日ほど内服し、菌をたたきます。しっかり治療しないと腎臓の病気やリウマチ熱、アレルギー性紫斑病などを引き起こすことがあります。
また、繰り返し感染する可能性もありますので、治ったからといって油断は禁物です。

プール熱(アデノウィルス感染症)

夏のプールの時期に流行することが名前の由来ですが、必ずしもプールに入らなくても感染します。アデノウイルスが原因で、高熱が4日前後続き、のどの痛みを訴えます。また、白目が赤く充血し、めやにが出ることがあります。主症状がなくなって2日以上たてば登園・登校が可能です。

手足口病、ヘルパンギーナ

手足口病は、口の中と手のひら、足の裏や甲に水疱性の発疹ができます。膝や肘、おしりに発疹ができることもあります。微熱を伴うことが多いですが、1〜2日で下がります。
ヘルパンギーナは高熱になることが多く、のどの奥に痛い口内炎のような水疱ができます。
いずれの原因もエンテロウイルス属といわれる仲間のウイルスで、主に夏の時期、乳幼児の間で流行します。特別な治療は必要ありませんが、口の中やのどの痛みから食事や水分がとれなくなることがありますので、脱水にならないよう注意が必要です。

水痘(みずぼうそう)

水痘・帯状疱疹ウイルスにはじめて感染した時に起きます。2週間ほどの潜伏期期間が過ぎると、発熱と同時に赤い発疹が出て、中心部に水疱を持つようになります。次第に破れてかさぶたになるのですが、水疱があるうちは感染力が強いです。
かゆみを抑える塗り薬や抗ウイルス薬などにより治療します。すべての水疱がかさぶたになれば登園・登校が可能です。かかる前にワクチンにより予防が可能です。

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)

ムンプスウイルスに感染して発症します。両耳の下にある耳下腺(唾液をつくる組織)が急に腫れて痛み、同時に熱を出すこともあります。両側が腫れることも多いです。
約1週間で自然に治ります。まれに髄膜炎(ずいまくえん)や難聴、男子では精巣炎などの合併症を起こすことがあります。
発症後5日以上が経過し、かつ全身状態が良好になるまで学校や園には行けません。ワクチンが唯一の確実な予防法です。

麻疹(はしか)

発熱や咳が出て4日目頃にいったん下がりかけた熱が再び高熱となり全身に赤い発疹(くっつき合う紅斑)が広がります。口の中には白い斑点が出ます。
対症療法以外に治療はありません。肺炎などを合併すると非常に重症化します。発疹が消えて3日間は出席停止です。最近ではかなり減ってきた疾患です。麻疹風疹混合(MR)ワクチンを1歳代(誕生日をすぎたらなるべく早く)と小学校入学前の1年以内の2回必ず接種して予防しましょう。

風疹(三日ばしか)

発熱と同時に細かい発疹が頭部から体、手足へと広がり、首の後ろのリンパ節が腫れます。3日程度でよくなることから三日ばしかといわれます。最近では、成人の発症が増えています。
妊娠初期に妊婦が感染すると、胎児に先天性風疹症候群(白内障、難聴、心疾患など)をきたすことがあります。
発疹が消えるまで登園・登校はできません。麻疹風疹混合(MR)ワクチンを1歳代(誕生日をすぎたらなるべく早く)と小学校入学前の1年以内の2回必ず接種して予防しましょう。

伝染性紅斑(りんご病)

ヒトパルボウイルスB19が原因です。発症する1週間くらい前にかぜのような症状が出ることがあります。両頬がりんごのように赤くなり、手足にレース模様のように赤くなります。
発熱はなく、本人も元気です。この時点で他人にうつることはなく、発疹も自然に消えます。特別な治療の必要はありません。

熱性けいれん

38度以上の発熱の際に、急に手足を硬直させ、意識障害を伴うけいれん発作をいいます。多くは5分以内で自然に治まります。
1歳前後に発症し、ほとんどは小学校に上がる頃には起こさなくなりますが、発作を繰り返すようであれば、抗けいれん薬の坐薬(ジアゼパムダイアップ)を用いて予防する場合があります。

RSウイルス感染症

主に冬に流行します。赤ちゃんから大人まで何度も感染し、かぜに似た症状が出ますが、特に1歳前後の赤ちゃんがかかると、せきが強くなり、呼吸がゼーゼーして苦しくなることがあります。気管支の先の細気管支が炎症により狭くなると、酸素吸入や点滴が必要となり、入院治療を行うことがあります。

マイコプラズマ感染症

肺炎を起こす細菌の一種で、子どもから大人まで、健常な人でも感染リスクがあります。
潜伏期間は2〜3週間で、発熱、せきなどが出現し、せきが長引きます。比較的状態は良くてもレントゲン撮影をすると肺炎になっていることがあります。マクロライド系の抗生物質が有効ですが、最近は耐性菌も増えてきています。

百日咳

百日咳菌に感染して起こります。かぜの症状の後、次第にせきが強くなり、顔を赤くしてコンコンと乾いた咳が夜間に多く、その後ヒューと息を吸い込むという特徴的なせきを繰り返すようになります。
特に小さな赤ちゃんは重症化するため注意が必要です。最近は成人症例も増えています。抗菌薬治療が必要です。ワクチンで予防が可能な疾患なので、しっかり予防接種を受けましょう。

川崎病

主な症状は、

  1. 5日以上発熱が続く
  2. 両目の白目が充血する
  3. 唇や口の中が赤くなり舌がいちごのようになる
  4. 体に発疹が出る、BCG痕のまわりが赤くなる
  5. 手足の先がかたく腫れる
  6. 首のリンパ節が腫れる

などです。
4歳以下の子どもが多くかかりますが、学童がかかることもあります。

原因は不明ですが、うつりません。
まれに心臓を栄養する血管(冠動脈)にこぶをつくることがあり、心筋梗塞を起こす原因になります。
通常入院してアスピリンや免疫グロブリンなどによる治療を行います。

腸重積

腸管の中に腸管が入り込む疾患です。生後4カ月から1歳半までに多く発症します。
急に火が付いたように泣いたり、おさまったりを繰り返し、次第におう吐や血流障害によりイチゴゼリー状の血便がみられます。
肛門から液体や空気を入れて腸を戻しますが、回復が認められない場合は緊急手術になることがあります。

鼠径ヘルニア

お腹の中にある臓器が飛び出して、太ももの付け根(鼠径部)が腫れてくる病気です。発症率は1〜5%とされています。自然に治ることもあると言われていますが、手術が必要になることがあります。

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